こんにちは。
加藤秀視です。
2011年も残り僅かとなりました。
年の瀬も押し迫り、ご多忙のことと存じ上げます。
最近ブログを更新していなかったので、今年の総括も含めて今の想いを書かせて頂きたいと思います。
今年は本当に激動の1年でした。
3.11の震災から何もかもが変わり、被災地への支援活動が今年の大部分を占めていたと思います。
俺自身、変わったのは表面的な活動だけではなく、支援を通して改めて人と人の絆の尊さを感じたり、孫さんの100億円の支援を見て…自分の実業家としての在り方を再度考えさせられたりと…
内面の変化も大きい1年になりました。
それは何も俺だけのことじゃなく、日本にとって、国民にとって、今年は激動の1年で、
改めて…様々なことを考え直す1年になったと思う。
余談ですが、今年はクリスマスケーキの売上が例年より大きかったり、年末の予想帰省者数が増えるようです。
これも、国民一人一人の意識が、「家族や絆を大切にしよう」と変化してきた証の一つなんだろうと思います。
「人生は良きも悪きも選択」
よく聞く言葉だが、とても本質を突いた言葉だと思う。
今年、震災に直面し、俺達が選んだ選択は、被災地の方々を直接雇用し、支援し、より具体的な復興活動を行なうこと。
炊き出しに、物資支援、学習塾「Hamanasu」の設置、新明建設の住み込み、被災者雇用、ボランティアのマッチング、瓦礫撤去。
誰が最初に言ったのか分からないが、人生はやっぱり時間とお金の使い方で決まる。
俺達は時間もお金も被災地にかけてきた。
しかし、リアルに感じるのは自分達の活動は復興まで程遠く、まだまだ微力でしかない、という事実。
そして、復興よりも先に資金の限界が来てしまう、という綺麗事抜きの現実。
でも、そんな中においても、皆様方の時間やお金をお借りしながら…
今まで支援活動を続けさせて頂いています。
本当に皆様方のお力添えなしでは、我々の被災地支援活動は成り立ちませんでした。
皆様には本当に感謝しかありません。
この場を借りて、心よりお礼申し上げます。m(_ _)m
一言で被災地支援と言っても、みんな一人一人の役割があると俺は思う。
俺達はたまたま直接被災地で活動し、復興の礎を作ること、被災地支援のキッカケを生み出すことが役割だった。
きっと皆様の役割も一人一人違うはずで、それは支援金や物資支援やイベント開催、寄せ書き、等々、様々な形があると思う。
もちろん俺たちの力だけでは復興を成し遂げることはできない。
でも、たくさんの人たちが俺たちの活動を知り、被災地に関わって下さることによって復興に近づくことはできる。
被災地に関心を持ってくれる人を増やしたい。多くの失われた命を決して忘れないで欲しい。
そんな気持ちで…俺達は被災地からリアルな状況を発信しています。
今、被災地では毎日厳しい寒さが続いています。
これから3~4ヶ月は寒い時期が続くだろう。
そうすると、冬の必需品が必要になってくる。
防寒具や冬物衣料、ストーブ、毛布や布団など……。
本当にたくさんのご支援が必要になってくる。
しかし、時間が経てば長期的に支援をすることはどんどん困難になってくるし、雪が降れば被災地にも入りにくくなります。
やはり被災地はまだまだ復興には程遠く、寒さや生活の厳しさだけが冬の風に乗ってやってきます。
実際、被災地はまだまだ何も変わっていないところがたくさんある。
瓦礫を一部まとめただけで、未だに終わらない瓦礫撤去。
働き先がなく、生まれてこない雇用。
建物も何もない、ただただ閑散とした風景。
住む場所も、生活レベルも、何も変わらない。
被災地はほとんど何も変わっていない。
だから、冬の寒さの厳しさに、苦しい生活を強いられているんだ。
その原因の一つには国の対応の遅さがある。
赤十字や国に集まった莫大なお金はどこに行ったのだろう?
確かに失業保険や仮設住宅など、様々な部分で支援していることは分かる。
しかし、役に立っている部分もたくさんあるんだろうが、あまりにも動きが遅いし、一般人には見えないし、現実は何も変わっていない。
その上、これからの支援の方針も明確にせずに復興までの見通しも立たないまま。
こんな状態で口ばかり被災地支援だなんてあまりにも雑すぎる!
それに、民間の団体を助成する様々な財団法人の審査基準も全く不透明。
我々もたくさん助成金の申請を出していますが、今のところまだ一件も降りていません。
自己資金と皆様から預かっておる支援金のみで運営をしなくてはならない状況です。
やれ天下りだのなんだのが関わっている財団も多くあり、コネや推薦か知らないが、実際に被災地で活動をしている団体に支援せず、そうでない団体を支援して彼らは一体被災地の何を見ているのか?
支援団体の中には、助成金を受けて飲み会をやってる団体や、グッズを売って支援金という名目で収益を得ている団体など、ちゃんと正当に活動を行なっていない団体もある。
そういった団体があるということを知ってるのか?
本当に活動している我々のような団体に支援せず、そんなところに支援してどうするのか?
我々のように被災地以外の民間団体で、住まいを被災地に移してまで支援している団体なんてあるのか?
本当に被災地支援に貢献している団体を助成してこそ、本当の支援と言えるのではないでしょうか?
国や政治家は、原発から放射能は出てないだの50km圏外なら安全だの、根拠のない情報を流しては、自分が被災地に行く時はダースベーダーのような格好で行ったり、言行が全く一致せず、発言の責任もとらない。
正直な話、政治家の失態に対して、知ってることや言いたいことはたくさんある。
だが、それを言ったところで政治家批判にしかならないし、被災地復興にもつながらない。
国が、これからの被災地復興のため、日本のため、何を始めて何をやめるのか、それを明確にしない限り、被災地復興はどんどん遅れるし、その分、被災地の人が苦しむことは明らか。
政府はこの事実をもっと理解して欲しい。
そして、実際に被災地に住んでみろ、と言いたい。
実際に現場で被災地の人々と同じ立場になってみればそんなことはすぐに分かるはず。
やっぱり支援をする上で大切なのは、関心を持つことと相手の立場に立って考えることだと俺は思う。
話は変わりますが、今年は以前から計画を練っていた海外ビジネスもスタートしました。
詳しい内容はここでは書かないが、海外でビジネスを行うのにはもちろん目的がある。
それはもちろん被災地支援の資金を作り出す、というのもあるが、日本の若者や若い起業家を後押ししたい、という想いがある。
こんな狭い島国で価格競争だのサービス競争だので潰し合いをせず、もっともっと視野を広げて、日本人の質の高さや、ポテンシャルの高さを海外に発信していって欲しい。
アジアには可能性まだまだある。
若者や起業家にはぜひ勇気を出して海外に行ってみて、結果的にそれが母国への貢献になるということを共に感じてもらいたい。
少なくとも、俺はそうするために香港に会社を設立し、他のアジアでも事業展開の準備をどんどん進めている。
また、少年更生についても、不良少年の更生活動を被災地で行なったり、今年は変化があった。
今、少年更生で数人が俺たちの元に来ているが、俺の元には毎日たくさんの相談者から連絡が来る。
いつもブログの最後に設けている窓口、ここから関わった少年も多いし、ここに来たメールには時間がかかっても必ず対応するよう心がけている。
だが、ここに連絡をくれた親子に対して関わるかどうかは自分で判断している。
なぜかというと、これは俺のライフスタイルの一つとしてやらせてもらっているから。
俺は夜回り先生でもなければ、お悩み相談センターでもない。
自分がやりたいからやっているだけであって、そんな立派な方々と一緒ではない。
俺は自分の幼少期から現在までの実体験をベースに今まで何千人と関わってきた経験も加えて、そこに体系的にさまざまな心理学の要素を乗せてきた。
だから高い確率で問題を抱えた少年少女を社会に返すことができただけで、俺は先生でもなければ、それを仕事にしているわけでもない。
あくまでもライフスタイルの一つとして行なっているだけ。
最近相談者からの連絡が以前より増加してきている。
ここで一つボヤキを言いたい。
メールで相談してくる時も、自分の名前や挨拶くらいはしっかりしてほしい。
まず、「更生したい」、「変わりたい」って頼む前に、そのくらいのマナーは守ってほしいと思う。
何度も言うが、俺は相談者に関わるかどうかは全て自分で決めてる。
それは本音で心が打たれたり、その人の歩んできた人生や過去や人間性に共感したり、と自分の中での基準がある。
その基準をあえてここで話す必要はないが、たとえ無償であっても…変わりたいと願って来る人も、俺も本気だということ。
預かった以上、預かったなりの責任が俺にはある。
相手は俺たちと同じ人間だし、少なくともその人の人生の左右を決める大切な時間となる。
だから、全て自分の判断で決めている。
それは俺が、誰でも彼でも何でもやる聖人ではない、ということだ。
俺はどこまで行っても…俺なんです。
だから高い確率で更生が成功して当たり前なんだと思います。
生意気な発言が今年最後のメッセージとなりましたが、
本年中に賜りましたご厚誼に深く深く感謝申し上げます。
くれぐれも御身体を大切に、皆様良いお年をお迎えください。
本年中は本当にお世話になりました。
また来年も変わらずのお付き合いをお願い申し上げます。
心から愛と感謝を込めて…
2011年12月31日
加藤秀視
氣愛♪ *・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)’・*:.。. .。.:*・゜゚・*